植物から抽出される天然100%のアロマオイルには、濃厚な香りと高い効果効能が濃縮されています。その中でも、防虫効果の期待できるエッセンシャルオイル(精油)があるのはご存知でしょうか。
今回は、普段の生活にも取り入れやすいナチュラルな「虫よけ」のアロマオイルについてお伝えします。
※はじめに、私は極力その姿を見たくないほど虫が苦手で、ここでは虫について書いていきますが、虫の画像は一切ありませんのでご安心ください。
防虫に適したアロマオイル(精油)の種類と成分は?
アロマオイル(精油)は市販の殺虫剤のような強力な殺虫効果ではなく、あくまで昆虫忌避(きひ)作用で、効果は市販のものよりも穏やかです。
虫の嫌いな香りを出すことで、害虫を寄せ付けない「虫除けの効果」という点に留意しておきましょう。
殺虫剤は使いたくないという方で、同時にアロマの香りを楽しむ!というライフスタイルのナチュラル派の方へ、一石二鳥のアロマオイル(精油)成分について簡単にまとめています。
蚊
- アルデヒド類のシトロネラールとシトラール
- モノテルペンアルコール類のシトロネロールなど
これらの成分を多く含むアロマオイル(精油)は、
特に、ユーカリ・レモン(ユーカリシトリオドラ)、シトロネラ。
他には、レモングラス、ペパーミント、ゼラニウム、レモンなどがあります。
ユーカリ・レモン(ユーカリシトリオドラ)はどれ?
ユーカリ・レモンは、呼び名が「ユーカリレモン」「レモンユーカリ」「レモンシトリオドラ」と様々なので、学名「Eucalyptus Citriodora/ユーカリシトリオドラ」を確認するとよいでしょう。
また、ユーカリ・グロブルスやユーカリ・ラディアータは、主成分が異なりますので、お間違えのないよう気をつけてください。
ゴキブリ
- ケトン類のカンファー
- フェノール類のオイゲノールなど
これらの成分を多く含むアロマオイル(精油)は、
特に、クローブ、シナモン。
他には、ラベンダー・ストエカス、ラベンダー・スピカ、ローズマリー・カンファー、ベチバー(※)などがあります。
※ベチバーに関しては、特有の「セスキテルペン炭化水素類のβベチベネン、セスキテルペンアルコール類のベチベノール、ケトン類のβベチボン」などの成分による独特の香りが、防虫効果を発揮することで新聞記事などで話題になり、商品化されたインドネシア原産のイネ科植物です。
ハエ
- ケトン類のメントン
- モノテルペンアルコール類のメントール
- フェノール類のカルバクロール、チモールなど
これらの成分を多く含むアロマオイル(精油)は、
特に、アルベンシスミント(和ハッカ)、ペパーミント。
他には、オレガノ、タイム・パラシメン、ゼラニウム・エジプトなどがあります。
ダニ
- アルデヒド類のシトロネラール、シトラール
- モノテルペンアルコール類のシトロネロール、ゲラニオール、ネロールなど
これらの成分を多く含むアロマオイル(精油)は、
特に、シトロネラ、ユーカリ・レモン(ユーカリシトリオドラ)。
他には、レモングラス、レモンティートゥリー、ゼラニウム・エジプト、メリッサ(レモンバーム)、ネロリ、ヒノキなどがあります。
「レモンティートリー」と「ティートリー」の違いに注意!
通常のティートリーがユーカリの様なスーとする感じの匂いがするのに対して、レモンティートリーオイルは、クセのないレモンの香りがします。
テルピネン4オールを主成分とする通常のティートリーオイルとは、全く異なります。
アロマオイル(精油)を使った虫除けの仕方は?
特に小バエは一匹家の中に入ってしまうと、どんどん増えると聞いたことがあります。その一匹もほんの隙間から、いつのまにか入ってきてしまい他の害虫に比べると実質的な被害はないものの、飛び回られるのが目障りですし、食べ物や飲み物にたかれてると大変わずらわしいものです。
生ごみはすぐに捨てる→ゴミ箱はふた付きのものを使う→ふたをする前にアロマ(精油)スプレー
すでに気をつけている生活の中へアロマ(精油)でスプレーを作って吹きかけるといった簡単な方法で虫の被害を減らし、虫の出現を予防します。
アロマオイル(精油)スプレーの基本レシピ
人に使う場合、精油の濃度は大人で1%(10滴以内)まで、子供は半分の濃度で0.5%(5滴以内)に様子をみながら調整してください。
<材料/50ml分>
・精製水 45ml
・無水エタノール 5ml
・精油(ブレンド可) 10滴以内
精製水と無水エタノールは、どちらもドラッグストアなどで買えます。無水エタノールはアルコール度数の高い無色無臭のウォッカ、消毒用エタノールでも代用できますよ。
作り方はとっても簡単です!
ただし、精油は水には殆ど溶けませんが、アルコールには溶けることから、順序に気をつけて作りましょう。
<作り方>
①エタノールと精油をスプレーボトルに入れよく振り混ぜる
②精製水を加えて振り混ぜる
アロマオイル(精油)ブレンドレシピ
使ってみて好みの香りではない場合、無理に使用せずに、自分が心地よいと感じた香りを選ぶと良いですよ。一度にたくさんの精油の香りをかぐと感覚が鈍るので、3~5種類までにして好きな香りを見つけましょう。
以下は、実際に私が使っている虫よけスプレーのブレンド一例です。
蚊よけスプレーのブレンド
- レモンユーカリ5滴
- シトロネラ3滴
- ゼラニウム2滴
アウトドアなど外出のお供に。カーテンや網戸などへスプレー。
ゴキブリ防止のブレンド
- ベチバー6滴
- クローブ4滴
ゴキブリの通りそうな所(玄関、キッチンなど)へスプレー。
また、塩か重曹50gに上記の精油を混ぜて好みの瓶や入れ物にこぼれないようにして置くタイプも有効です。塩は唯一ゴキブリが食べない食材で、重曹は除湿対策にも優れており、香りがなくなったあとは掃除に使えて便利ですよ。
小バエ防止のブレンド
- ペパーミント5滴
- ゼラニウム3滴
- タイム2滴
進入経路の出入り口や網戸、排水溝、生ごみ・ごみ箱などへスプレー。
小バエ&ダニ防止のブレンド
- ペパーミント5滴
- ユーカリ・レモン(ユーカリシトリオドラ)3滴
- レモングラス2滴
このスプレーは、掃除機のあと床(絨毯・カーペットなど)やベット、ぬいぐるみなどのダニがいそうなファブリックに使用しています。
もちろん、定期的に換気をして湿度を減らし、熱と乾燥に弱いダニを住みにくくするなど、掃除を入念にすることで、ダニのエサを減らし、繁殖しにくい環境を作ることも大切です。
特に枕・布団は、人間のフケやアカ、埃、汗などでダニが繁殖しやすい場所なので、布団乾燥機の熱で死滅させたあと死骸や糞もアレルゲンとなるので掃除機がけも忘れずに。
注意点
- 雑菌の繁殖を防ぐため、1~2週間程度で使い切りましょう。
- 遮光瓶を使わずに透明のプラスチックボトルを使用すると精油の劣化がすすむため、なるべく茶や青などの遮光ボトルを利用する。
- 保管場所は、防腐剤や保存料が入っていないため、冷蔵庫などの冷暗所に保管しましょう。
- 初めての場合は、必ずパッチテストをしてから利用しましょう。
- 少しでもお肌に合わないと感じた場合は、すぐに使用を中止してください。
- エッセンシャルオイル(精油)の原液には触れない。高濃度の原液は肌への刺激がとても強いので、肌についた場合はすぐに流水で洗い流しましょう。
『手作りコスメ、安心して使うための注意事項』のページにパッチテストの方法など詳しくまとめていますので、参考までにご覧ください。
まとめ
市販の虫除けスプレーなどは、効果の高い製品ほどディートという薬剤が入っています。
ディートの濃度が高いと人体に有害な場合があることから、使用濃度が国内外によって決められています。日本では12%まで、海外製ではより高濃度のものまで商品化されています。
この数値は成人の場合であり、乳幼児の場合は、厚生労働省で以下のように定めています。
6か月未満の乳児 → 使用しない
6か月以上2歳未満 → 1日1回
2歳以上12歳未満 → 1日1~3回
つまり、2歳未満のお子様にはディートの含まれた虫除け剤の塗り直しは出来ないということです。
市販のディート製品は心配だからディートの含まれていない(効果が穏やか)虫除け剤を買う、というくらいなら天然100%のアロマオイルで虫除けスプレーを自分で作った方が安心ではないでしょうか。
おすすめ「手作りコスメ」の専門店
オーガニックな天然植物オイルやエッセンシャルオイル(精油)から容器やツールまで、豊富に取り揃えている手作りコスメの専門店『オンラインショップ【マンデイムーン】』 は、ナチュラル派にぴったりのお店です。
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ぜひ一度のぞいてみてください。
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