いつもより念入りに頭を洗っても洗っても、なかなか改善されない厄介なフケ。特に黒い服やスーツを着ているときに肩や背中にくっついて、とても気になってしまう人も多いのではないでしょうか。
そんなフケの改善方法として、普段からほぼ毎日使っているシャンプーを見直すことが重要です。シャンプーは頭皮にとても大きな影響を与えます。洗浄力の強いものを使えばフケが改善できるといった簡単な話ではありません。むしろそれが原因でフケが発生してしまっていることが意外と多いのです。
ここではそんなフケからおさらばするべく、原因から正しいシャンプーの選び方までを徹底分析して行きたいとおもいます。
どうしてフケ(頭垢)が出るの?
フケというのは漢字で書くと頭垢。その名の通り垢、老廃物なわけです。体を洗うと垢が出るのと同じように、頭皮からも垢が出ます。それがいわゆるフケ。
フケが発生すること自体は新陳代謝によるものなので、誰にでも起こる当たり前のことなのです。「え?私フケとは無縁なんだけど」と思っている健康な方でも頭皮の細胞は日々新しくなり古い角質は微細なフケ、小さなフケとなって剥がれ落ちます。本人や周りの人達が気づかないくらいの大きさや頻度なだけなのです。
しかし、フケに悩んでいる方は髪や肩などに目視で簡単に確認できるくらいの大きさ、または多量のフケが発生していることがほとんどでしょう。一般的にこれをふけ症と呼びます。
ふけ症になってしまう主な理由として、頭皮の新陳代謝のサイクルの乱れや、頭皮環境のトラブルにより本来剥がれ落ちるべきではない頭皮がフケとして剥がれ落ちてしまっていることが考えられます。
一言でフケと言っても実は2種類のタイプに分類される!あなたはどちらのタイプ?
一概にフケといっても、頭皮やフケの状態によって大きく2つに分けられることをご存知ですか?皮脂が少なく頭皮が乾燥することで、サラサラ・パラパラと白く細かい粉状の角質細胞が頭皮から剥がれ落ち肩に積るのが主な特徴の「乾性フケ」。乾性フケとは逆に皮脂の分泌が通常より多くベトベトしたやや黄色い塊状の角質細胞で、髪の毛にくっついたまま落ちなかったり、頭をかくと爪の間に入り込んでしまう事が多いのは「脂性フケ」。それぞれ根本原因が違うので、まずは自分のフケがどのタイプなのかを確認しましょう。
乾性フケの特徴 | 脂性フケの特徴 |
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乾性フケの原因
乾性フケの一番の原因は、頭皮の乾燥です。
頭皮が乾燥する誘因としては、季節や空調などによる「空気の乾燥」、アトピー性皮膚炎や甲状腺疾患による「病気」、ビタミンA不足など食生活の乱れによる「栄養不足」、洗髪のし過ぎによる「洗いすぎ」、シャンプーの成分による「シャンプーが合っていない」などがあげられます。
脂性フケの原因
脂性のフケの直接要因は、皮脂の増加によるマラセチア菌の繁殖です。頭皮や皮膚の表面には、腸と同じで常在菌が数多く存在しています。頭皮の皮膚常在菌であるマラセチア菌と呼ばれるカビ菌が、皮脂を栄養素としているため過剰な皮脂の分泌によってマラセチア菌の増殖を促すからなのです。
また皮脂は、皮膚常在菌(マラセチアなど)によって脂肪酸へ分解されるのですが、その分解過程において皮膚が刺激され脂漏性皮膚炎を発症すると考えられています。初期症状では乾性・脂性フケと似た症状である為に自覚しにくいという特徴があります。脂が多く出る顔(額やや鼻など)・頭皮などに現れやすく、一度発症すると慢性化や再発する事が多く自然に治癒することは困難です。一人で悩まず早めに皮膚科への相談をおすすめします。
頭皮が脂症となる誘因としては、ストレスの多い生活により「男性ホルモンの増加」(皮脂の増加に繋がる)、乱れた食生活で脂っこい食事が多くナッツ類や香辛料を好んで食べている場合などによる「糖分や脂肪分の取りすぎ」、運動不足や生活習慣の乱れによる「自己免疫力の低下」、ワックスやジェルなどの整髪料の洗い残しがあり十分に洗髪できていない場合により「頭が清潔に保たれていないこと」、何日も洗髪をしていなかったり1日に何度も髪を洗う事による「洗髪回数が少ない・多すぎ」、間違ったシャンプーのやり方や刺激の強いシャンプーの影響による「皮脂のとりすぎ」(シャンプー剤が合わない)、などがあげられます。
フケの改善・予防方法
抗カビ剤配合のシャンプーや軟膏などでフケ原因菌をいくら抑えても対処療法でしかありません。根本的な原因を治していかないと症状は悪化するので注意が必要です。それぞれの原因による予防・対策を下記の表にまとめました。
状態 | 原 因 | 予防・対処法 |
乾性フケ と 脂性フケ | 刺激が強い等シャンプーが合わない | 低刺激のシャンプーに変える |
洗髪のし過ぎ | 多くても1日1回まで | |
食生活の乱れ | バランスのとれた食事をとる | |
├乾性フケ | ビタミンAをとる | |
└脂性フケ | 脂っこい食事・ナッツ類・香辛料を控える | |
乾性フケ | 空気の乾燥 | 加湿器や保湿剤を使う |
脂性フケ | 男性ホルモンの増加(皮脂の増加) | ストレスをためずに発散する |
自己免疫力の低下(過労・睡眠不足等) | 規則正しい生活・運動をする | |
頭が清潔に保たれていないなど | 洗髪は1日1回。整髪料の洗い残しに注意 | |
洗髪後の湿っている環境 | 自然乾燥は厳禁!タオルドライ後にドライヤーで髪の根元から乾かす | |
不衛生な環境 | 枕カバーは毎日取り替えて清潔にする | |
病気 | アトピー性皮膚炎、甲状腺疾患、脂漏性皮膚炎 | 専門医へ受診しましょう |
ここで紹介した予防・対処法は、わかり易いよう一部のものになっています。基本的に頭皮の健康を保つためには、出来るだけバランスのとれた食生活を送り充分な睡眠をとることが大切ですが、もっとも重要なのは自分の頭皮に適したシャンプー剤を使用する事なのです。
シャンプー選びの重要な3つのポイント
シャンプーを選ぶ際に重要視してもらいたいのは、刺激になり得る余計な成分等は極力排除し、かつ頭皮環境を正常な状態へと戻してくれるものを選ぶことです。
シャンプーはあくまで頭を洗うためのものです。洗髪時にいらないもので頭皮の毛穴を塞いでいてはフケが悪化する一方です。
適度な洗浄力のものを選ぶ
シャンプーの洗浄剤(界面活性剤)として含まれる成分には大きく分けて3つあります。
石鹸系・高級アルコール系・アミノ酸系。
市販系のシャンプーでは主に高級アルコール系であるラウレス硫酸やラウリル硫酸が使われています。これらは非常に強い洗浄力、脱脂力があります。本来は頭皮に必要であるはずの油分まで取り除いてしまいます。それだけ強い成分という事は皮膚への刺激にもなります。
バリアの役割を果たしてくれている皮脂が取り除かれてしまった皮膚は、水分が蒸発し乾燥します。さらには頭皮の状態を正常な状態へ戻そうとしてさらに多くの皮脂を分泌します。それを繰り返すことでどんどん分泌される皮脂の量が増え、ベタベタの脂っぽい頭皮環境になります。
なのでフケを改善する上で重要なのは、程よい洗浄力で必要な分の皮脂を残してくれる洗浄成分を選ぶこと。上記のことを踏まえて考えるとアミノ酸系洗浄成分のシャンプーがおすすめです。
刺激や頭皮への負担となり得る成分が入ってないものを選ぶ
シャンプーはあくまで汚れを落とすためのものなので、刺激や頭皮への負担なり得る成分は排除していきましょう。ここで注視する成分はシリコンやパラベンです。
シリコンは洗いあがりをよくするための成分です。毛髪をコーティングし、指どおりを良くしたりツヤを出したりするために配合されています。しかし、シリコンはすすぎが足りないなどの要因によって頭皮に残留し、毛穴を詰まらせ頭皮の負担にもなります。
次にパラベンですが、これは防腐剤として使われている成分です。強すぎる防腐剤は人間が本来持っている皮膚の健康に必要な常在菌まで殺してしまいます。また皮膚への刺激となり敏感肌の人などは炎症を起こす原因にもなる成分です。
なのでこれらの成分が入っていないノンシリコン、パラベンフリーのものがおすすめです。
保湿成分の含まれたものを選ぶ
頭皮も顔や体の皮膚と同じように保湿が重要です。顔を洗った後に化粧水や乳液で潤し、保湿しますよね。それと同じで頭皮にも潤いが必要なのです。
カサカサに乾燥し乾性フケに、乾燥から頭皮を守るため過剰な皮脂が分泌され脂性フケに。そのどちらも必要な潤いが足りないがために起こることで、どちらも表裏一体なのです。
フケに効く!おすすめシャンプー3選!
商 品 | 価 格 | 注目ポイント | |
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